日々の家事の中でも、多くの時間を占めるのが「料理」です。家族の毎日の食事を用意することに悩んでいる方はたくさんいます。
その課題を、1週間分の冷蔵惣菜を週替わりでお届けすることで解消してくれるのが「つくりおき.jp」。提供食数1,200万食を突破し、成長を続けている注目の宅食サービスです。
「つくりおき.jp」が届けているお惣菜に詰まったこだわりと想いについて、運営している株式会社Antwayの鷲頭さん、有泉さんにお話をうかがいました。
「つくりおき.jp」が目指すゆとりのある暮らし ”宅食サービスに頼って良い”を当たり前に
最終更新日:2024年05月08日
プロフィール
左:鷲頭 史一さん
株式会社Antway
最高プロダクト責任者
右:有泉 勇佑さん
株式会社Antway
プロダクト本部 調理企画部
「つくりおき.jp」とは
4人分×数食分の手作りお惣菜を、自宅に配送してくれる宅食サービス。温めるだけで食べられるため、買い出し・調理・片付けの手間がありません。
冷蔵で届けられるため、出来立てのそのままのおいしさが味わえます。夕食だけでなく、朝食・昼食の1品にするなど、使い方は様々。食べきれなかった場合は冷凍も可能です。
つくりおき.jp 公式サイト
女性の機会を奪う、家庭の中の”義務”を減らしたい
1週間分のおかずをお届けしてくれる「つくりおき.jp」を始めたきっかけは何ですか?
鷲頭:弊社の代表である前島恵の、幼少期の経験がきっかけです。
前島は小学生まで熊本で過ごしたのですが、集団行動を求められる学校生活が肌に合わず不登校になり、小学校に通えなくなってしまいました。
その後に関東へ引っ越したのですが、雰囲気と水があったのか学校へ通えるようになり、様々なコミュニティにも参加できるようになったそうです。
こういった、本人自身は変わっていないのに、環境によって人生が左右されるという経験が原点です。環境によって機会が奪われてしまう社会を変えていきたいという想いから、「つくりおき.jp」がスタートしました。
そういった社会を実現していくために、なぜ「料理」という形態を選んだのでしょうか?
鷲頭:家庭の中には「女性だから」「妻だから」という理由で、女性がやらなければいけないとされている家事があり、その中でもとくに炊事の負担が大きく、女性の時間や機会を奪ってしまいます。
こういった義務になっているタスクを減らすことができれば、世の中をもっと良くできると考えています。
「つくりおき.jp」は料理を提供することで炊事の負担をなくしていますが、弊社としては料理だけなく掃除や洗濯など、将来的には様々なタスクを解消していきたいと思っています。
前島恵さんのnoteでは、より詳しく経緯を紹介されています。
僕が共働き世帯向けフードデリバリーサービス「つくりおき.jp」をはじめた理由|前島恵
お客様ファーストのメニュー 抵抗なく続けられる手作りの美味しさ
なぜ、「1週間分のお惣菜が届く」というサービス形態にしたのでしょうか?
鷲頭:例えばミールキットの場合、炒めたり茹でたりといった調理や調理器具の後片付けが必要で、どうしても20~30分くらいは手間がかかってしまいます。
一方で「つくりおき.jp」は出来上がった料理が冷蔵で届きます。温めが必要のない料理ならそのまま食べられますし、温める場合も5分で食卓に出せます。後片付けも容器を捨てるだけなので、時間がまったくかかりません。
冷凍弁当といった商品もありますが、冷蔵でお届けされているのは理由がありますか?
鷲頭:ライフスタイルとして、「つくりおき.jp」を毎週ご注文いただきたいという想いがあります。
冷凍弁当も栄養バランスなどがしっかり考えられた商品ですが、冷凍食品を毎日食べることに罪悪感や抵抗感がある方がいます。
その点、「つくりおき.jp」ではプロの料理人が手作りしているものをお届けしているため、料理に”手作り感”があるのが特徴です。そのため、抵抗なく毎日使っていただきやすいと思います。
有泉:例えば「つくりおき.jp」のハンバーグの製法は機械を使わず、手ごね・手成形です。それゆえに肉感が残っていて、家庭で作ったような手作りの質感が表現できています。
単に「手作りだからあたたかみがある」という抽象的な話ではなく、品質としても出ていると思います。
メニュー開発で意識されていることはありますか?
有泉:衛生面、コスト、食材の調達など考えなければいけない要素は様々ですが、まずは何より「お客様ファースト」でメニューを考えています。
そのひとつとして、どなたにでも食べていただけることを大切にしています。
「つくりおき.jp」のお客様にはお子様がいる方が多いですが、いない方も当然いらっしゃいます。子どもが食べてくれることは重要ですが、子どものことだけを考えたメニューでは大人が満足できません。
大人も子どもも満足する味を目指すと矛盾が生じることもあるので難しいのですが、どなたが食べても美味しいと思ってもらうことがお客様ファーストのひとつかなと思っています。
食事に関する要望は様々なので、満たしていくのは難しそうですね。
有泉:そうですね。例えば「子どもに食べて欲しい」というニーズの中にも、色々な要素があります。
私の家庭もそうなのですが、まず最初にあるのが「子どもが食べてくれないと食事が終わらない」という時間の問題です。
また、「健やかに育ってほしい」と栄養面ももちろん考えていますし、「お肉もお魚も好き嫌いなく食べてほしい」という想いも潜在的にあります。
一例ですが、「つくりおき.jp」では前日の下処理で子どもが苦手な魚の臭みをとって、食べやすくするなどの工夫をしています。それにより「子どもに食べてほしい」というニーズの一端を満たせるよう努力しています。
お客様のニーズに合わせて作られているお惣菜の中でも、特に人気のものは何ですか?
有泉:チキン南蛮ですね。タルタルソースが別添えになっているので、お好みに合わせて食べられます。
定番だけど、ご家庭で作るのはハードルが高いメニューは人気があります。
鷲頭:お客様からは、出汁を使った料理も好評をいただいています。例えば煮物は、味を染み込ませるには時間や手間がかかるメニューです。「つくりおき.jp」ではしっかりと出汁が染み込んでおいしく仕上がっているお料理を、手軽にお召し上がりいただけます。
今後登場予定のメニューはどのようなものがありますか?
有泉:今まで使っていない魚がまだあるよねという話をしています。最近では樺太鱒を調達して、質感がよく美味しいフライができました。ここに柴漬けのタルタルを添えたものをご提供予定です。
データでロジカルに分析し品質を改善
お惣菜を配達しているサービスは他にもありますが、「つくりおき.jp」ならではの強みはどこにありますか?
鷲頭:お問い合わせに届くお声はもちろんですが、LINEを通じてご利用データを集めて専任のアナリストが解析し、サービス改善に務めています。
例えばどれだけ自信のあったメニューでも、数値としてお客様の反応が悪かったものはシビアに落とし、新しいメニューを開発するといった感じです。
「つくりおき.jp」はLINEで登録から注文までできるのも凄いですよね。
鷲頭:みなさん忙しいので、わざわざ会員登録したり、アプリをダウンロードしたりするのは大変ですよね。無料登録した後も、わざわざそのサイトに見に行くのは面倒くさいと思います。
ですので元々スマホに入っているLINEで、数タップで登録できるようにしました。頼んだあとはLINEの通知で配達予定などを確認でき、手間がかからないようになっています。
料理することに苦しまない世の中に 宅食サービスへ抵抗がある方にこそ使ってほしい
今後の展望を教えていただけますか?
有泉:節分、ひな祭り、こどもの日、ハロウィン、クリスマスなど、行事やハレの日にあわせたメニューも出していきたいです。
今は「平日」をイメージしたおかずをご提供していますが、「食」はそれだけではありません。普段は忙しくて子どもと過ごす時間が少なくなっている共働きのご夫婦の場合、特別な日は子どもと接する時間をより大切にしたい想いがあるのではというところから着想しています。
鷲頭:食卓をより楽しいものにする企画もどんどんやっていきます。
「つくりおき.jp」では「日々のゆとりをつくりおき」をコンセプトに掲げているのですが、「ゆとり」は楽になることはもちろん、楽しむという要素もあります。
最近では大手ドリンクメーカーとコラボし、お惣菜と合う新商品を一緒にお届けしました。このように家族の食卓が楽しくなるようなコンテンツも、もっとやっていきたいです。
また新機能として、お客様側でメニューが選べるシステムのトライアルを進めています。
現在の「つくりおき.jp」は、こちらでメニューを決めてお届けしています。メニューを選ぶ手間が減ることはメリットではあるのですが、好みに合わず、食べきれないといったことも起こり得ます。
こういった悩みを解消するために、好きなものは増やして嫌いなものは減らせるようにする機能です。
「つくりおき.jp」はこれからどのようなサービスを目指していますか?
鷲頭:まだ日本では、自炊が愛情深いことであるという風潮があります。しかし世界では自炊文化がないところもありますし、愛情と自炊が必ずしも紐づいているとは言えません。
料理することに困っているのに、自炊こそ正義という考えに苦しんでいる方がいます。宅食サービスを使うことがダメなのではないか、サボっていることになるのではないかと抵抗感がある方にこそ使ってほしいです。
宅食サービスを使った方が疲弊しない、家族にも良いものが提供できると実感できると思いますし、世の中にもこういった考えが定着していってほしいですね。
有泉:みなさまの生活にゆとりを提供できるよう日々努めております! ぜひご活用ください。
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