専用のマシンで淹れたての紅茶が楽しめる『セブンカフェ ティー』が、2026年2月までに2,000店舗まで拡大するそうだ。
現在はセブン-イレブンの一部店舗のみで限定販売を行っており、当然ながら近所で気軽に飲めるものではない。しかし、噂を聞けば飲んで試したくなるのがライター根性というものである。
セブンの本社が千代田区にある以上、東京駅近辺で必ず店舗があるはずだ。調べてみたところ、とある山手線上の駅で手に入るという情報が入った。さっそく噂の検証をするために目的の駅へ向かう。それはいったいどこなのだろうか。


アメ横とパンダ焼き、そして紅茶──「セブンカフェ ティー」を求めて上野を巡る
最終更新日:2025年03月28日

秋葉原と上野の中間地点にある、御徒町である。台東区は千代田区の隣なので、本社との位置関係的にも可能性は高そうだ。
御徒町といえば江戸時代には下級武士の屋敷が多い街で、宝飾品が有名だったとのこと。現代でも宝飾品については名残があり、御徒町をJR秋葉原駅方面に歩いていくと、いくつもの宝石店を見かけることができる。
電車から降りた筆者はさっそく改札を出て足を運ぶことにした。

駅構内に構える「花神楽パンダ焼き」。上野動物園のパンダブームにあやかった人形焼きで小麦粉は日清製粉と共同開発したオリジナルのものを使用。
温かく出来立ての状態で渡してくれるので食べ歩きにもおすすめである。注文するときは、温かい状態でも甘さを感じやすいチョコレートを多めに入れてもらうとよいだろう。
しまった、ここに時間をかけている場合ではない。アイスティーのお供を調達すると、御徒町最大の観光地へ向かう。

アメ横である。第二次世界大戦後に闇市として成立して以降、滞留する多国籍の人々によってさまざまなファッションアイテムや食材が手に入る、カオスな街として親しまれてきた。
主に上野~御徒町をつなぐJR山手線沿線に展開する商店街を指すが、周辺地域まとめてアメ横と呼ばれることもある。神社や昔ながらの魚屋など昭和の雰囲気も残っており、外国人観光客からも人気を博しているようだ。
確かにこんなに人の通りが多ければ、費用対効果の面でも期待できそうだ。夕刻過ぎの時間でセールタイムだったのもあり、混雑具合は想定以上であった。さっそく通り付近のセブン-イレブンを回ってみるが…。

…どこにもなかった。通りの付近には3件ほどセブン-イレブンを見かけたのだが、いずれも全滅。落胆を抑えきれず肩を落としていると、最後の店舗で店員が「仲御徒町の方の店で見かけたような…気がしますね?」との回答をもらえた。
三店方式で換金所を紹介するような言い回しだったのが気になったが、なるほど仲御徒町はアメ横とは反対方向だったため、完全に見落としていた。とにかく有力な情報が手に入ったため御徒町駅前まで引き返すことに。
※パチンコ店・景品交換所・景品問屋の3つの業者、およびパチンコ遊技者が特殊景品を経由することで、違法性を問われない形でパチンコ玉の現金化が行われる。

御徒町駅から上野御徒町駅方面、大型の交差点へ向かう。現在改装中の多慶屋ビルが見えてきたら、右に舵を切り高速道路沿いに前進。
方角としては秋葉原方面、ヨドバシカメラへ至る道で、筆者は御徒町を含む上野~秋葉原間のこの通りをサブカルシルクロードと呼んでいる。そして歩くこと数分、ついに見えてきたのが、噂の「セブン-イレブン 仲御徒町駅前店」である。

解放的な間取りに、イートインが設けられている都内でも珍しい店舗。これはかなり確度が高そうである。そして中に入ってみると…。

さまようこと1時間。ついにお目当てだった「アイスティー」の文字が。
事前情報としてミルクティーもあることは調べていた。しかし絶妙な気温で暑さを感じていた筆者は、迷うことなくアイスティーを手に取り会計へ向かった。

見た目は普通にアイスコーヒーの容器である。会計直前で「すみません、アイスコーヒーと紅茶を間違えてしまったのですが…」という、他の人のやりとりにエンカウントしたのだが、「その容器で入れちゃってください」と返答していた。あまりアイスとホットを間違えなければどっちでも良さそうな雰囲気だった。

こちらが噂の紅茶専用マシン。「見かけたらレア」と店舗側も積極的に広告しているようだった。
いざ使ってみると、「カップを入れてください」の表示が出たため、そのまま入れると抽出開始。公式発表(PDF)に茶葉は3種類から選べると書かれていたのだが、特にそういうものはなかった。
直前の人が終わってすぐ入れたため、メニュー選択をミスったということもなさそうだ。機械によって違うのだろうか? ミルクティーも購入して検証すべきだったかもしれない。
①こだわりの茶葉を適量投入
②熱湯に近い、温度の高いお湯を注ぐ
③最適な時間で茶葉を蒸らす
④抽出
上記順番で準備が進むが、あまり回転率は良くないように思えた。体感の時間は2~3分くらい。沸騰音などが機械の内部から聞こえていたため、本当に抽出をしているのだなと感じる。
ようやく注ぎ終わったアイスティーだが、取り出し時にカップ底が光ってわかりやすい演出がなされていた。
それではさっそくご賞味いただこう。イートインがあるコンビニは、その場で飲むことができて嬉しい。

底の方に光が溜まってルビーレッドに輝いている。「紅茶」の名に恥じない、きれいな発色。歩き回って見つけた経緯もあり、蜃気楼ではないかと疑ってしまうほどだ。
はやる気持ちを落ち着けて、さっそく一口いただく。茶葉の味を楽しむのに、ミルクもガムシロも野暮だろう。しっかりと舌で受け止めながら、喉を潤していく。
抽出したてというのがわかる、芳醇なダージリン紅茶の香り。茶葉の選択をしていなかったが、この独特の後味はダージリンで間違いないだろう。苦味は後に残るものの、それを上回るさっぱり感が絶妙。

紙パック入りの紅茶では決して味わえない。茶葉を蒸らした直後の本物の味がここにある。
具体的にどう違うのかを説明するのは難しいが、劣化して出る酸味やえぐみなどの雑味が少ないように感じる。
できればそのまま最初の一口は楽しんでほしいが、苦いのが苦手な人はガムシロを入れると緩和されるので試してみて欲しい。

余談となるが、よくよく考えてみるとコンビニのイートインで飲食物の持ち込みはマナー違反だったため、紅茶片手にいそいそと外に出ることにした。この日は3月だというのに本州で真夏日を記録し、東京でも22℃を超えていた。汗ばむ陽気の中で飲む、ひんやりとした紅茶も格別だ。
人が行き交う雑踏で飲食するのは少しばかりはばかられるが、せっかくお供に買ったパンダ焼きだ。一つだけ食べることにした。嚙み潰すと甘いクリームの味。カスタードだ。
ふわふわのカステラ生地と、やや質量を感じるカスタードのバランスが絶妙。アイスティーをその後に流し込むと、砂糖を含んだお菓子のベタっと感が緩和されて後味がすっきりする。やはり、自分好みのお菓子と一緒に飲みたいのだが……。この距離では持って帰る間にアイスティーが劣化してしまうだろう。

改めて、セブンの紅茶マシンは全国で2025年中に2,000店舗以上に拡大するとのことである。使ってみた感想として、抽出の時間の長さが気になるが、クオリティの高いアイスティーが税込120円で飲めるというのは素晴らしい体験だった。
早く地元のセブンにも普及してもらいたいものだ。

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