ローソンで見つけたチゲ鍋が、税込603円という高めの価格にも関わらず人気があるらしい。なかなか手を出しにくいと思いつつも、買わずに後悔するよりは買って後悔するべきだと強気の姿勢で購入。

さっそく手に取ってみたのだが、ずしりとなかなかの重量感であった。

果たして、価格に見合う価値があるのかを実食して評価していきたいと思う。

チゲ鍋は電子レンジを使わずに直接コンロで温める方式。IH対応と書かれていたので、筆者のIHで加熱できるかを試してみた。ワンルームの雑多な部屋でカセットコンロを使うのはリスクだったため、この配慮はありがたい。

今回はフタを剥がして中身の確認ができる仕様だったため、直接具材をチェック。野菜含むキムチ類、餃子、肉類、油揚げと具材は豪華だ。汁気は感じられなかったが、水なしで温めOKのことだった。

まず3分間弱火にかけた後、強火で沸騰するまで火にかける。思ったより時間がかかった印象で、最終的に10分程度で出来上がった。急いで食べたい日は注意。

ぐつぐつと音を立てて赤く燃えるその様は血の池地獄を彷彿とさせる赤々しさ。「辛さに注意」の警告があったため、本当に食べきれるのかという一抹の不安がよぎる。辛いものが苦手、というわけではないが視覚的にはやはり躊躇してしまう。スズメバチと同じ柄の虫がいれば警戒するのと同じだ。

恐る恐る口に含むと、スープは味噌醤油コチュジャンがベースのオーソドックスながら、しっかりとした韓国風の味付け。

辛さは一口目では感じなかったが、食べ進めるにつれてひりひりと舌とのどを焼く感じがした。ピリ辛ではないので、辛いものが苦手な人は注意。キムチ特有の酸味もあり、後味はすっきりめだった。

次に私が目を付けたのは、氷山のように白く浮かぶ餃子だ。頬張ってみると練り物感が強く、本体にはニラやニンニクが入っていなかった。鳥つくねとあまり味が変わらなかったので、若干の蛇足感。これは全部肉でまとめてもよかった気がする。

麺は程よい柔らかさで、簡単に噛み切れるがぶちぶちとはしない絶妙なやわらかさ。白菜や玉ねぎのジャキジャキ感がしっかりと残っていて剛柔兼ね備えた万全な体制

注目したいのが、2枚入っている厚めの油揚げ。よくスープを吸っていて、噛むたびにじわっと旨味が乗った汁が滲み出す。これはなかなかに美味である。

こうしてスープを味わうと、ほんのりと魚介だしが効いているのもわかる。キムチ含む韓国のヤンニョム系の味付けは「甘辛い」というイメージが強いが、実はオキアミやえびなどの魚介系もよく使うのだ。

総評としては、中々にボリューミーかつちょうどよい甘辛さを楽しめる一品だった。鍋を食べた後にご飯を入れても楽しめるので、2食分と考えれば税込603円でも納得いく量に感じる。

最近は寒暖差が大きく、夜は冷えるため温かいものが欲しくなる日もあるだろう。野菜のジャキジャキ感と麺のちょうどよい柔らかさが病みつきになるので、ぜひ食べてみてほしい。

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