あぁ、腹が減った。今日も今日とてコンビニで腹を満たそうとコンビニを巡った時、ふと思った。
冷凍食品のなかでも人気商品である餃子なら、どのコンビニでも置いてあるはずだ、と。
正直、筆者の空腹具合を鑑みると1袋では物足りないだろう。各コンビニの餃子を購入して並べたら、ボリュームを感じながらいろんな味を楽しめるのではないか。
コンビニの餃子なんてどこも同じだと思う人もいるかもしれない。しかし日夜競合と研鑽を重ねてきた自社ブランド製品が「まったく同じ」であるはずがないのだ。人気商品ともなれば、必ずや差別化されていることだろう。
筆者は腹の虫を鳴らしながらも、30分以上かけて主要コンビニ3社を回ることにした。


コンビニ冷凍餃子を食べ比べししてわかった「ごはんに合う最強の餃子」
最終更新日:2025年03月28日

画像向かって左がローソン(5個入りで税込167円)、中央がセブン‐イレブン(5個入りで税込170円)、右がファミリーマート(5個入りで税込170円)。価格帯はほぼ同一で、パッケージの大きさも極端に大きさが違うことはなかった。
商品の値付けに明確な規定はないはずだが、やはり暗黙の了解で価格が平均化されていくのだろうか?
個別で見ていくために、まずはセブン‐イレブンの餃子をチェックすることにした。

餃子の定義をWikipediaで調べてみると、「小麦粉を原料とした皮で、肉・エビ・野菜などで作った餡を包み、茹でる・焼く・蒸す・揚げるなどの方法で調理した食べ物」と定義されるらしい。
セブン-イレブンは鶏と豚のひき肉にキャベツ、たまねぎ、ニラ、にんにくの布陣。そして変わった調味料としてオイスターソースが入っており海鮮の風味が期待できる。
製造は馴染みある調味料とアジパンダで有名な味の素冷凍食品。

一方でファミマは同じく「鶏と豚のひき肉にキャベツ、たまねぎ、ニラ、にんにく」の具材構成だが、味付けに酒と味噌を入れて和風を意識した構成に。
製造は漁業にも力を入れているマルハニチロ株式会社だが、他2社と違い海産物を入れていなかったのは意外だった。

最後はローソン。袋のくしゃくしゃが改善できず申し訳ないが、こちらは競合2社と異なり「生姜、豚肉、キャベツ、たまねぎ、にら」の構成でにんにく不使用である。もしにんにくが欲しい人は、にんにく入りも販売しているので安心してほしい。※
生姜! 豚肉! とパッケージでうたってはいるが、真に注目すべきはオイスターソースとともに入っているほたてエキスにあると思う。エキスとはいえなかなか贅沢な味の組み合わせではないだろうか。
製造はヤヨイサンフーズ。あまり聞きなれないが、マルハニチロのグループ会社にあたるらしい。余談だが、スーパーでたまに流れる「ころころコロッケ♪ 私の美味しいお友達…」の歌はヤヨイサンフーズが権利を持っているとのこと。
※ローソンでのオーソドックスな「焼き餃子」は生姜ベースの方だったため、こちらを比較対象にした

実際にレンジでチンして仕上がったものがこちら。一番上がセブン-イレブン、真ん中がファミリーマート、最後がローソンの餃子だ。
ぱっと見て最も特徴的なのは、セブン-イレブンの餃子だろう。他2社がスリムなのに対して、ぽてっと丸みを帯びたフォルムをしている。
「コゲ感」が一番強いのはローソンで、本当に焼き餃子を焼いたかのような焦げ目にこだわりが感じられた。

全部1皿に盛り付けると、一気に華やかな見た目に。流石に餃子15個は圧巻である。当然、白米は食べる気満々。日本の餃子は皮が薄くて具がぎゅっと詰まっているため、おかずとして食べるのに向いているのだ。
ひっくり返してみると、セブンーイレブンの餃子は色味や厚みに差があり、点心のような色白さがあった。製造会社の違いが大きいからか、やはりセブンだけ根本の設計から違いがあるように感じる。
というわけで、紹介した順にセブンーイレブンの餃子から食べてみることにした。

皮のモチモチ感に、思わず「うおっ」と小さい声を上げてしまった。
皮をぬけるとふわふわっと野菜で肉の香りと旨みが広がる。ニンニクやニラが強すぎることはなく、全体の調和がとれている感じ。タレなしで食べたときには最後に甘みがあった。野菜は食べやすさを重視してか、細かく刻んであり最低限食感がわかる程度。

突出した強みは無いものの、全ての評点が星4に収まるという出来映えだった。酒やこしょうなどの原材料を使用しておらず、どこか優しさを感じる。
これは推測なのだが、セブンの餃子は子どもでも食べやすいことを意識して作られているのではないだろうか?
このまま食べ進めたい欲を押さえつつ、比較のためにファミリーマートの餃子へと箸を伸ばす。

ファミマの餃子はさっきの優しい味からは一転。強烈なにんにくとにらの刺激が鼻を抜け、あとからごま油やみそなどの香ばしさがやってくる。肉の味は強めだが、意外と味は薄め。調味料を付ける前提の設計だろうか。
セブンの餃子を食べたときには母と子が一緒に食卓を囲む姿が浮かんだが、これは違う。汗だくで麺をすするラーメン屋に置かれたサイドメニュー。それこそがファミマの餃子なのだ。

うまさのためには臭いも気にしない、そんな無骨さは男メシ。かつて「俺の◯◯」シリーズを展開していたのもファミリーマートだったため、ターゲットを明らかに成人男性に絞っている感じがする。
筆者は嫌いではないどころか、むしろ大好物。しかし外出時に食べるのは難しい一品に思う。
最後のローソンの餃子にも期待が高まる。

恐らくコンビニ餃子というカテゴリでは異色作となるのがローソン餃子。
食べたときににんにくの味はせず、生姜のさわやかな香りと豚脂のうまみが全面に押し出されている。キャベツは比較的に大きめでザクザクした食感が楽しい。
調味料無しでも味が濃い目。むしろそのまま食べた方が、隠し味のオイスターソースとホタテエキスのダブル海鮮うまみ成分を味わえる。焦げ目があるため苦みがあるかと思ったがそんなことはなく、優しめの味でまとまっていた。

にんにく無しで餃子が食べられるというだけでも外出中ならメリットである。会社員の人がしっかり食べたいけど臭いが気になる、という悩みが解消されるからだ。お昼休みに食べたい餃子部門ではNo.1である。
もち皮のセブン、風味のファミマ、海鮮ダシのローソン。どれも甲乙つけがたい。おかずとして食べるため、餃子ダレを作ってかけることにする。

別皿に付けて食べるという常識的なこだわりがない筆者であるが、餃子ダレにはこだわりがある。過去に餃子店に入った時に覚えた魔法の言葉「醤油2:酢7:ラー油1」。
醤油とラー油だけかけて食べてしまう人がいるが、それはもったいない。餃子本来の味付けを残すため、醤油の風味は最小限に留めるべきなのだ。酢は餃子の肉脂を中和しくどさを軽減してくれるため、入れたことがない人はぜひおすすめしたい。
もし酢の酸味が苦手なら、醤油とラー油を外して酢こしょうで食べると、酸味が緩和されて食べやすいので試してみてほしい。
閑話休題。餃子ダレをかけて食べたときに一番おいしく感じたのはファミマの餃子だった。先述した通り、醤油やラー油は餃子本来の風味を壊しやすいため、セブンやローソン餃子の繊細な味付けはわからなくなってしまったのだ。
ファミマ餃子の強力なにんにくとにらの風味は、醤油とラー油の恩恵を受けてより複雑な味わいとなって味覚を刺激してきた。

総評。ほぼ同サイズ、同価格なコンビニ冷凍餃子であったが、それぞれの企業で方向性を決めて味を設定していることが良く分かった。
セブンの餃子は優しい味付けで子どもでも食べやすく、ファミマ餃子は包み隠さずにんにくにらの風味を強調し、ローソン餃子はにんにく不使用という制約の中海鮮だしを使用した和風味付けを使用していた。
正直この中で客観的にNo.1を決定することは、さまざまな価値観の下で評価が変わるため難しいだろう。その時の気分や状況でも変わる気がしてならない。主観的に判断するなら、無骨な料理がすきな筆者は迷わずファミマ餃子を選ぶ。
忖度の無い率直な感想をまとめたつもりなので、ぜひこの記事をみて自分の好みにあわせて購入してみてほしい。

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