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  • 【冷凍vs.生鮮】ブロッコリーの栄養価は変わらない! ビタミン・食物繊維などの違いを徹底比較

冷凍ブロッコリーは、洗ったり茹でたりする手間が省ける便利な商品です。しかし、新鮮な生のブロッコリーと比べると、鮮度や栄養価が落ちているのでは?と少し心配になりますよね。

本記事では、冷凍と生のブロッコリーでどのくらいの差があるのか日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」や、スーパーで購入できる冷凍ブロッコリーの成分表示をもとに違いを比較しました。ぜひ参考にしてください。

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ブロッコリーに含まれる栄養素・旬の時期

ブロッコリーイメージ画像(収穫後)
分類 アブラナ科
原産地 地中海沿岸
(ヨーロッパ)
収穫量が
最も多い地域
北海道
(※令和4年度)
主な栄養 ビタミンC、カリウム、
ビタミンK、ビタミンAなど
旬の時期 秋~冬
効果・効能 抗酸化作用、免疫力のサポート、腸内環境の改善など

秋から冬にかけて旬を迎えるブロッコリーは、キャベツやカリフラワーと同じアブラナ科に属する緑黄色野菜です。

植物性タンパク質やビタミンC、ビタミンK、葉酸、食物繊維、カリウムなど、さまざまな栄養素を豊富に含んでいます。

可食部100gあたりのビタミンCはキャベツの2倍に相当し、レモンとほぼ同じ量を摂取できるのが魅力です。

ブロッコリーの栄養について詳しく見る

【ブロッコリーの栄養と効果】ほかの野菜と比較! 茹でる? 蒸す? 最適な調理法

【冷凍vs.生鮮】ブロッコリーの栄養価はほぼ同じ⁉

ブロッコリーイメージ画像(生VS冷凍)

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」では、冷凍ブロッコリーの栄養素が含まれていません。冷凍ブロッコリーの栄養価については「ニッスイ」の成分表示をもとに比較しています。

そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー

出典元:「ニッスイ」そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー

茹で レンジ 冷凍
エネルギー 37
kcal
30
kcal
56
kcal
37
kcal
脂質 0.6g 0.4g 0.7g 0.1g
タンパク質 5.4g 3.9g 5.7g 2.7g
炭水化物 6.6g 5.2g 7.0g 6.4g
食塩相当量 0g 0g 0g 0.04g

主な栄養素を比較すると、冷凍ブロッコリーは脂質・タンパク質・炭水化物の数値が減少しています。

冷凍ブロッコリーはタンパク質の量が少ないものの、脂質や炭水化物も減っているためヘルシーで食べやすくなっていると考えられます。

また、下処理(ブランチング)した冷凍ブロッコリーと家庭で茹でたものの栄養価に大きな差はないため、安心して普段の食事に取り入れることが可能です。

ブランチングとは?

  • 熱湯に漬けたり蒸気をあてたりして野菜を加熱する下処理のこと。

ビタミン・ミネラルの量はどのくらい変化する?

ブロッコリーイメージ画像(収穫後)

冷凍ブロッコリーのビタミンやミネラルなどの栄養価が気になる人のために、参考値として生の状態、茹でた場合、電子レンジで加熱した場合の3つを比較してみました。

ビタミン類

茹で レンジ
ビタミンA 900μg 830μg 990μg
ビタミンE 3.0mg 2.7mg 3.4mg
ビタミンK 210μg 190μg 220μg
ビタミンB1 0.17mg 0.06mg 0.18mg
ビタミンB2 0.23mg 0.09mg 0.25mg
ナイアシン 1.0mg 0.4mg 1.2mg
ビタミンB6 0.30mg 0.14mg 0.41mg
葉酸 220μg 120μg 160μg
ビタミンC 140mg 55mg 140mg

参照元:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

ミネラル(無機質)

茹で レンジ
ナトリウム 7mg 5mg 8mg
カリウム 460mg 210mg 500mg
カルシウム 50mg 41mg 54mg
マグネシウム 29mg 17mg 32mg
リン 110mg 74mg 120mg
1.3mg 0.9mg 1.4mg
亜鉛 0.8mg 0.4mg 0.9mg
0.10mg 0.06mg 0.11mg
マンガン 0.28mg 0.20mg 0.30mg

参照元:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

ビタミンもミネラルも、電子レンジで加熱したほうが栄養価を維持しやすいことがわかります。

ただし、タンパク質や脂質などの栄養素と同様に明確な差はあまり見られませんでした。おそらく冷凍ブロッコリーのビタミン・ミネラルも似通った量を摂取できると考えられます。

「冷凍だから栄養がない」といった可能性は非常に低いため、忙しいときは無理せずタイパの良い冷凍ブロッコリーをうまく活用してみてください。

栄養損失はわずか! 冷凍野菜のメリット・デメリット

ほうれん草イメージ画像(冷凍野菜)

新鮮な生野菜と比べると、冷凍野菜には栄養がないのではと心配になりますよね。冷凍野菜に限らず加工されているというだけで、ついマイナスなイメージを抱きがち。

ここでは「日本冷凍食品協会」の情報を参考に冷凍野菜に秘められた本当のメリット、実際に使わないと気づけなかったデメリットを紹介します。

【〇】-18℃の急速冷却で栄養・鮮度・色彩をキープ

ほうれん草イメージ画像(冷凍野菜)

生野菜に勝る冷凍野菜のメリット

  • -18℃以下で鮮度と栄養をキープ
  • 保存料・着色料などの添加物が不要

ブロッコリーをはじめとする冷凍野菜は、収穫後すぐに-18℃以下で急速冷凍されています。

新鮮なまま一気に凍らせることで、熱や時間に弱いビタミンやミネラルなどの劣化を最小限に抑えられているのが大きなメリットです。

さらに、保存料や着色料などの添加物を使わなくても、鮮やかな色を保ちながら長期保存できる魅力があります。

冷凍すると栄養や鮮度が落ちると誤解されがちですが、実は冷凍することでどちらも良好な状態をキープできているのです。

【×】解凍後に食感が悪くなる・余分な水分が出やすい

イメージ画像(冷凍野菜)

しかし、一部の冷凍野菜は生の野菜と比べて食感が失われやすいというデメリットがあります。

食感が変わりやすい冷凍野菜の例

  • 水分が多い野菜(キャベツ・玉ねぎなど)
  • デンプン質の野菜(人参・ジャガイモ)

たとえば、キャベツなど水分を多く含んでいる野菜は、炒め物にするとシャキシャキ感が失われがちです。火力を上げて水分を飛ばそうとしても、逆に柔らかくなりすぎてベチャっとした仕上がりに……。

ほかにも人参やジャガイモなどデンプンが多い野菜は、解凍後にモソモソとした食感が残りやすいことがあります。

用途によっては炒め物やサラダに不向きな場合もあるため、料理に合わせた使い分けが必要です。

【注意】手作りの冷凍ブロッコリーは栄養価が落ちやすい

ブロッコリーのイメージ画像(手作り)

自宅で冷凍したブロッコリーは収穫から冷凍までの時間が長くなりやすいため、市販の冷凍ブロッコリーと比べて一部の栄養が失われている可能性があります。

手軽に栄養価の高いブロッコリーを用意するなら、市販の冷凍ブロッコリーを使うのがおすすめです。

ブロッコリーのイメージ画像(手作り)

ただし「自宅で冷凍したブロッコリーに栄養がまったくない」というわけではありません

レンジやお湯で加熱したブロッコリーを重ならないように広げたあと、余分な空気を抜いて冷凍保存すれば栄養の流出や劣化を抑えられます(生冷凍もOK)。

冷凍ブロッコリーの栄養をムダなく摂取する食べ方

冷凍ブロッコリーの栄養をムダなく摂るためには、食材との組み合わせや調理方法が大切です。適切な食べ方を知ることで、毎日の健康維持に役立てることができます。

油で炒めて脂溶性ビタミンの吸収率アップ

ブロッコリーイメージ画像(炒める)

ブロッコリーには、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンE、ビタミンKといった脂溶性ビタミンが豊富に含まれています。これらの脂溶性ビタミンは油に溶ける性質があるため、油と一緒に摂取することで体内での吸収率がアップします。

オリーブオイルを使った「ブロッコリーとガーリック炒め」や「ブロッコリーとベーコンのパスタ」などがおすすめです。

オリーブオイルにはビタミンEや抗酸化物質が多く含まれており、ブロッコリーの持つ栄養素と相性も抜群。オリーブオイルに含まれるオレイン酸が腸内環境を整える働きも期待できます。

チーズやナッツ類を加えてビタミンCの吸収率アップ

ブロッコリーイメージ画像(グラタン)

冷凍ブロッコリーに含まれるビタミンCの吸収率を上げるなら、良質な脂質やタンパク質と組み合わせるのがおすすめです。

脂質は細胞膜への浸透を助け、タンパク質は腸内環境を整えながらビタミンCの利用効率を間接的に高めてくれる働きがあります。

たとえば「ブロッコリーとチーズのグラタン」や「ブロッコリーとナッツのサラダ」など、チーズやナッツ類と組み合わせると手軽に摂取できます。

水っぽくならない冷凍ブロッコリーの解凍方法

ブロッコリーのイメージ画像(耐熱皿)

冷凍ブロッコリーの水気が気になるときは、キッチンペーパーを活用しましょう。ただ加熱調理するときは凍ったまま使うのがおすすめです。

自然解凍するときはキッチンペーパーに包んでから密閉容器に保存。

電子レンジで解凍するときは、キッチンペーパーを耐熱皿に敷きながら600Wで2分ほど加熱してください。加熱が足りない場合は10秒ごとに様子を見ましょう。

流水で解凍したり茹でたりする場合は、ザル上げのときにキッチンペーパーを使います。ただ、熱に弱い水溶性のビタミンやミネラルは水に流れ出やすいため注意が必要です。

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