「合(ごう)」は米を量る単位としてよく使われますが、米一合の重さは何g(グラム)なのでしょうか。
米一合の重さと正確な量り方のほか、計量カップがなくても米一合を量れる代用品や、米一合の炊飯に必要な水の量、お粥を作る水の量も紹介します。
炊き上がりの重さ・カロリー・糖質もまとめているので、米一合でどのくらいのご飯が炊けるのか、米一合にはカロリー・糖質がどのくらいあるのか知りたい人は参考にしてください。
米一合は何グラム? 量り方・水の量・炊き上がりの重さ・カロリー
最終更新日:2024年03月22日
米一合は何グラム?
米の品種や玄米・胚芽米・新米・古米などの状態によりますが、米一合の重さは約150gです。
容量で表すと米一合は約180ml(ミリリットル)。mlのほかに㏄(シーシー)という単位もありますが、どちらも同じ容量を表す単位なので米一合は約180㏄でもあります。
米一合の正確な量り方
米を美味しく炊くためには、米一合を正確に量ることが大切。米一合の正しい量り方を解説します。
計量カップ
炊飯器に付属している米を量る用の計量カップは、ちょうど満杯にした状態で一合(約180ml)になるように作られています。
そのため米用の計量カップで米一合を量るときは、山になるように米を入れてからすりきるのが正しい量り方です。
180ml以上ある計量カップを使って米一合を量る場合は、表面が平らになるようにトントンと何度かならし、真横から目盛りを確認するようにしましょう。
上からぎゅっと米を押し付けてしまうと正確に量れません。あくまで自然に米を入れて手を触れずにならし、量るようにしてください。
居酒屋などで日本酒を頼むと目にする一合枡(いちごうます)も、米用の計量カップと同様にちょうど一合を量れます。
キッチンスケール
キッチンスケールを使う場合は、容量ではなく重さで米一合を量ります。
まずは平らな場所にキッチンスケールを置き、米を入れる容器を載せ、リセットボタンを押して表示を0gにします。その後容器に米を入れて一合分の150gを量ってください。
容器の重さを入れないように気を付けましょう。
米一合を量れる代用品
計量カップやキッチンスケールがない場合でも米一合を量ることは可能です。
すぐに米一合を量りたいけど、計量カップもキッチンスケールもない場合に活用してください。
計量スプーン
自宅に大さじの計量スプーンがあれば、ほぼ正確に米一合を量ることが可能です。
大さじ1杯の容量は15ml。米一合の容量は約180mlなので、大さじ12杯分の米をすくうと米一合分になります。
より正確に米一合を量りたいのであれば、計量カップで量るときと同様、一度山盛りに米をすくったあとにすりきるのがポイントです。
紙コップ
標準サイズの紙コップの満杯容量は約205mlなので、紙コップのふちから1cm程度下まで米を入れると大体一合になります。
ただし紙コップにはさまざまなサイズがあるため、紙コップの容量が明確でないままこの方法を実践すると炊飯に失敗する可能性も。
後述しますが、炊飯時に推奨される水の量は米の1.1~1.2倍です。
紙コップの容量がわからないときは、紙コップすりきり一杯の米に対して紙コップ1杯と1~2割分の水を入れて炊飯しましょう。米一合分は量れなくても、米の量に対して正しい量の水を入れることができます。
米一合の炊飯に必要な水の量と炊き方
米一合を炊飯するときに入れる水の量は、米の容量約180mlの1.1~1.2倍である200ml(200g)がベスト。重さに換算すると、米一合の重さ約150gの1.3~1.4倍です。
炊飯器には米の合数に対する水量目安を示す目盛りが付いているので、炊飯器で米一合を炊く場合は目盛りどおりに水を入れて炊飯スイッチを押せば完了します。
炊飯器を使わず鍋で米一合を炊く場合は、以下の手順どおりに炊きましょう。
鍋で米一合を炊く手順
- 直径15cmほどの小さめの鍋に、米一合と200mlの水を入れる
- ふたをして中火にかけ、ふつふつと音がしてふちが泡立ってきたあと、沸騰したら弱火にする
- そのまま弱火で5分加熱したあとに火を止め、10分ほど蒸らす
- ふたを開け、しゃもじで上下を返すようにかき混ぜる
鍋で米を炊くときは、途中でふたを開けないようにしてください。鍋内の温度が下がってしまいます。
透明のふたを使うと、ふたを開けずに中の様子を確認できるのでおすすめです。
無洗米の場合は水を多めに入れる
米一合に対して推奨される水の量は200mlですが、無洗米の場合は米一合に対して220ml程度の水量が推奨されます。
米を研いで肌ヌカを落とす必要がある通常の精白米とはことなり、無洗米は肌ヌカが除去済み。同じ一合を量っても、研ぐと肌ヌカが落ちる精白米より、無洗米のほうが米の量が多くなります。
研いでから水を入れて炊飯する精白米は、研いでいる間に米が多少の水を吸収します。無洗米に通常よりも多く水を入れるのは、研ぐ必要がないため米が水を吸収しないまま炊飯することになるのも理由のひとつ。
無洗米を通常の精白米と同じ水量で炊飯すると、硬めに炊き上がる可能性があります。
炊飯器には無洗米用の目盛りが付いているものもあるので、失敗せずに無洗米を炊きたい場合は炊飯器の目盛りに従うのがおすすめです。
米の種類や好みに合わせて水の量を調整
米は「コシヒカリ」「つや姫」「ミルキークイーン」などさまざまな種類があり、さらに収穫された時期によって新米と古米に分けられます。
新米 | 収穫された年の12月31日までに袋詰めされた玄米・白米 |
---|---|
古米 | 一般的に収穫から1年過ぎた玄米・白米 |
新米は古米に比べて水分が多いため、炊飯する際は通常より1割ほど水の量を減らすのが良いです。
しかし炊き上がりの硬さは好みによる上に、新米・古米の違いだけでなく米の種類によっても水分量が多少変化します。一度炊飯してみてから調整することが大切です。
硬めが好きなら通常より水を1割ほど減らす、柔らかめが好きなら1割ほど増やすなど、炊飯する米の種類と自分の好みに合わせて水の量を調整しましょう。
また玄米やもち麦を炊く場合は、炊飯に必要な水量が違ったり事前に水を吸わせる必要があったりします。
それぞれの水量目安や炊き方は商品パッケージに記載されていることが多いので、玄米やもち麦を炊くときは必ず確認してください。
米一合でお粥を作るときの水の量目安
生米から作るお粥(炊き粥)は、一般的な柔らかさの『全粥』・少し柔らかい『7分粥』・柔らかい『5分粥』・かなり柔らかい『3分粥』の4つに分類されます。
希望の柔らかさのお粥を作る際に必要な水の量を、米一合(約180ml)を1としたときの比ととも
米一合でお粥を作るのに必要な水量
水の量 (米一合:水) |
できるお粥の量 | |
---|---|---|
全粥 | 900ml (1:5) |
1,230ml |
7分粥 | 1,260ml (1:7) |
1,440ml |
5分粥 | 1,800ml (1:10) |
1,980ml |
3分粥 | 3,600ml (1:20) |
3,780ml |
米一合に対する水の量の比を理解しておけば、米の量が増減しても対応できます。
ついお粥を作りすぎてしまう人は、できるお粥の量から必要な米の量・水の量を逆算して調整してください。
米一合を炊いたあとのグラム数・カロリー・糖質
米一合(約180ml)には水200mlを入れて炊飯しますが、炊飯中に蒸発する水分もあるため、米一合を炊いたあとは350gではなく約330gのご飯ができます。
茶碗にご飯を盛るときは、一般的に小盛が100~120g、普通盛りが150~180g、大盛が200~240g。つまり米一合を炊くと2~3人分のご飯になります。大盛にする場合は1人分と少しです。
一合分(約330g)の白米に加えて、玄米・発芽玄米・雑穀米を同じく一合分炊いたあとのカロリーと糖質をまとめました。
カロリー | 糖質 | |
---|---|---|
白米 | 554kcal | 118g |
玄米 | 545kcal | 114g |
発芽玄米 | 551kcal | 110g |
雑穀米 | 554kcal | 99g |
玄米や雑穀米は食物繊維やビタミンなどが多く含まれヘルシーな印象があり、実際に糖質量には多少差がありますが、カロリーは白米とそこまで大きく変わりません。
そのためダイエット中で摂取カロリーを抑えたい場合は、食べるご飯の量を減らすのがおすすめです。
白米ご飯1杯を小盛・普通盛り・大盛で盛った場合のカロリー・糖質は以下の通りです。
カロリー | 糖質 | |
---|---|---|
小盛 (100~120g) |
168~202kcal | 36~43g |
普通盛 (150~180g) |
252~302kcal | 53~64g |
大盛 (200~240g) |
336~403kcal | 71~85g |
ご飯とその他主食のカロリー・糖質・栄養素を比較
普通盛りのご飯1杯(150g)と、パン・麺類・オートミールといった米以外の主食1食分のカロリー・糖質を比較すると、以下のようになります。
カロリー | 糖質 | |
---|---|---|
ご飯 (普通盛り150g) |
252kcal | 53g |
食パン (2枚120g) |
298kcal | 53g |
うどん (生麺ゆで前120g) |
299kcal | 60g |
そば (生麺ゆで前120g) |
325kcal | 62g |
パスタ (生麺ゆで前120g) |
278kcal | 51g |
オートミール (お粥30g) |
105kcal | 17g |
1食分のカロリー・糖質を一番抑えられるのはオートミール。お粥のように食べると水で伸ばされオートミールの正味量が少なく済むため、ほかの主食よりも1食あたりのカロリーや糖質が抑えられます。
カロリー・糖質を抑えつつ米を食べたいなら、前述したように普通盛ではなく小盛にする、もしくはオートミールのようにお粥にして1食あたりに食べる米の量を減らすのがおすすめです。
>>米一合でお粥を作るときの水量を確認する
米の重さ(グラム)に関するよくある質問
- レトルトパックのご飯は何合分?
- レトルトパックのご飯は約200gなので、約0.6合分。これは普通盛りのご飯1杯(150~180g)よりも少し多い量です。
- 米1kg・5kg・10kgは何合分?
- 米一合が約150gなので、米1kg=約6.7合分、米5kg=約33.5合分、米10kg=約67合分となります。
- 一升・一斗・一袋・一俵・一石の米は何合分?
- 1升は約1.5kgで10合分、一斗は約15kgで100合分、一袋は約30kgで200合分、一俵は約60kgで400合分、一石は約1,500kgで1,000合分です。
- 米一合には何粒の米がある?
- 1升には64,827粒の米が入るとされています。1升は10合分なので、米一合にはその10分の1である約6,500粒の米があります。
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