本記事では、タンパク質を多く含む身近な食品・食材をまとめた一覧表を紹介します。

100gあたりのタンパク質含有量をもとに、おすすめの食事・メニュー例を掲載。記事後半では年齢・性別にあわせたタンパク質の摂取目安量や、筋トレ・ダイエットで期待できる効果についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

タンパク質の量を毎食計算するのが難しいと感じる人は、1食あたりの栄養バランスを手軽にコントロールできる宅配弁当・宅食サービスの利用もおすすめです!

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食事にタンパク質を取り入れる必要性

たんぱく質×食事をイメージした画像

タンパク質は、炭水化物や脂質と並ぶ三大栄養素のひとつであり、身体の主要なエネルギー源です。

筋肉に限らず、皮膚、毛髪、爪、内臓など、身体の多くの部位でタンパク質が重要な役割を果たしています。筋トレやダイエットをおこなう際にタンパク質の摂取量を意識する人も多いですが、筋肉ボディを目指していなくても、タンパク質の補給は非常に重要です。

タンパク質は必須アミノ酸を補うのに欠かせない

タンパク質を食事から摂取すると、体内ではアミノ酸への分解と体内タンパク質への再合成が繰り返されます。人間の体は、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち11種類を自ら生成できますが、残りの9種類(必須アミノ酸)は食事を通じて摂取しなければなりません

また、タンパク質を摂取しても不要なアミノ酸は体外へ排出されるほか、分解と再合成を繰り返すうちに減少します。十分な必須アミノ酸を体内に取り込むためにも、タンパク質の摂取量を意識したバランスの取れた食事が不可欠です。

〉〉1日におけるタンパク質の摂取目安量を確認する

高タンパク質な食事は100gあたりの含有量16.2g以上

消費者庁が定める「栄養強調表示の基準値」によると、高たんぱく質と表示できるタンパク質の含有量は100gあたり16.2gと言われています。高たんぱく質の食品・食材を選ぶ際は、ぜひ参考にしてみてください。

タンパク質の含有量が多い身近な食品一覧

たんぱく質が多い食品を集めたイメージ画像

文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年対応)をもとに、タンパク質の含有量が多い身近な食品・食材を、以下のカテゴリ別に一覧化しました。

該当食材を使った食事・メニュー例も一緒にまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

  • 肉類
  • 魚介類
  • 卵類
  • 大豆・大豆製品
  • 牛乳・乳製品
  • 穀類(主食)
  • 野菜

肉類(100gあたり)

食品名 タンパク質量 メニュー例
牛肉(ビーフジャーキー) 54.8g ポテトサラダ・オニオンスープなど
豚肉(ヒレ・赤肉) 39.3g ヒレステーキ、ヒレカツなど
鶏肉(むね肉・皮なし) 38.8g サラダチキン、照り焼きなど
鶏肉(ささみ・ソテー) 36.1g バターソテー、ガーリックソテーなど
牛肉(もも肉・茹で) 30.0g ローストビーフ、ビーフシチューなど
牛肉(ヒレ・赤肉) 27.2g ヒレステーキ、ヒレカレー
鶏肉(ひき肉) 27.5g 鶏肉だんご、つくねなど
鶏肉(もも肉・皮つき) 26.3g からあげ、チキンステーキなど
牛肉(ひき肉) 25.9g 肉そぼろ、ボロネーゼなど
豚肉(ひき肉) 25.7g シュウマイ、ミートボールなど

※タンパク質の含量が多い順。

魚介類(100gあたり)

食品名 タンパク質量 メニュー例
とびうお・煮干し 80g うどん、中華風スープなど
イカ・するめ 69.2g 天ぷら、塩辛など
あじ・くさや 49.9g お茶漬け、炒飯など
すけとうだら 40.5g つみれ、さつま揚げなど
いくら 32.6g 寿司、いくら丼など
ごまサバ・焼き 31.1g 素焼き、ムニエルなど
すじこ 30.5g 寿司、サラダなど
むろあじ・焼き 29.7g なめろう、なべ焼きなど
さけ・焼き 29.3g ホイール焼き、パスタなど
まぐろ・赤身 29g 寿司、海鮮丼など

※タンパク質の含量が多い順。

卵類(100gあたり)

食品名 タンパク質量 メニュー例
生卵・卵黄 16.5g -
ゆで卵・卵黄 16.1g -
目玉焼き 14.8g -
卵・素揚げ 14.3g -
いり卵 13.3g -
ゆで卵・全卵 12.5g -
生卵・全卵 12.2g -
だし巻き卵 11g -
水に缶・全卵 10.8g -
厚焼きたまご 10.5g -

※タンパク質の含量が多い順。
※すべて鶏卵。

大豆・豆類(100gあたり)

食品名 タンパク質量 メニュー例
大豆 79.1g ひじき、スープなど
湯葉 50.4g 野菜巻き、中華スープなど
きな粉 37g プリン、蒸しパンなど
そらまめ 26g 卵とじ、ポテトサラダなど
あずき 23.5g 赤飯、おしるこなど
えんどう豆 23.3g トマト煮込み、豆ごはんなど
おから 23.1g お好み焼き、ハンバーグなど
グリンピース 20.8g オムライス、キーマカレーなど
ひよこまめ 20g サラダ、キーマカレーなど
ひきわり納豆 16.6g 卵焼き、パスタなど

※タンパク質の含量が多い順。

牛乳・乳類(100gあたり)

食品名 タンパク質量 メニュー例
パルメザンチーズ 44g -
ゴーダチーズ 25.8g -
チェダーチーズ 25.7g -
プロセスチーズ 22.7g -
カマンベールチーズ 19.1g -
植物性ホイップ生クリーム 6.3g -
ヨーグルト・無脂肪無糖 4g -
ジャージー牛乳 3.9g -
ソフトクリーム 3.8g -
牛乳 3.3g -

※タンパク質の含量が多い順。

穀類・主食(100gあたり)

食品名 タンパク質量 メニュー例
小麦 72g お菓子、パンなど
パン粉 14.9g 揚げ物、鶏肉のソテーなど
オートミール 13.7g クッキー、中華がゆなど
マカロニ、スパゲッティ 12.9g グラタン、ナポリタンなど
中華めん 11.7g ラーメン、焼きそばなど
米粉食パン 10.7g -
ナン 10.3g カレー、ピザなど
ポップコーン 10.2g -
ロールパン 10..1g サンドウィッチ、揚げパンなど
精白米 9.3g -

※タンパク質の含量が多い順。

野菜(100gあたり)

食品名 タンパク質量 メニュー例
ドライトマト 14.2 サラダ、オムレツなど
切り干し大根 9.7 煮物、サラダなど
キャベツ・ゆで 5.3 ロールキャベツ、煮物など
ブロッコリー・ゆで 3.9 サラダ、煮物など
トウモロコシ・ゆで 3.5 サラダ、コーンクリームスープなど
ミックスベジタブル・ゆで 3.1 オムライス、スープなど
じゃがいも・皮なし・蒸し 1.9 カレー、肉じゃがなど
かぼちゃ・皮なし・ゆで 1.9 煮物、スープなど
さつまいも・皮なし・やき 1.4 蒸しパン、大学芋など
にんじん・皮なし・ゆで 0.7 ポテトサラダ、煮物など

※タンパク質の含量が多い順。

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1日に必要なタンパク質の摂取目安量と食事例

タンパク質の摂取目安量をイメージした画像

日本人の食事摂取基準(2020年版)」に掲載されているたんぱく質の摂取基準(下記表)によると、たんぱく質の「推奨量」は18歳以上の成人男性で60g/日、成人女性が50g/日とされています。

たんぱく質の食事摂取基準(推奨量:g/日)

男性 女性
1〜2歳 20 20
3〜5歳 25 25
6〜7歳 35 30
8〜9歳 40 40
10〜11歳 50 50
12〜14歳 60 55
15〜17歳 65 55
18〜29歳 60 50
30〜49歳 60 50
50〜64歳 60 50
65〜74歳 60 50
75歳以上 60 50

また、より具体的な成人体重1kgあたりに必要なたんぱく質の「推奨量」を計算する式もあります。

以下の計算式に当てはめると、男女共通で成人体重1kgあたりに必要なたんぱく質の「推奨量」は0.9g/日。体重60kgの成人なら、1日に必要なたんぱく質の量を約54gと計算できます。

タンパク質の推奨量の計算式(体重別)

  • 推奨量(g/日)=推定平均必要量算定の参照値:0.72(g/kg 体重/日)×体重(㎏)×推奨量算定係数:1.25

さらに「日本人の食事摂取基準」では、栄養不足のリスクを回避する「推奨量」以外にも、健康維持や生活習慣病などの予防を目的としたタンパク質の摂取目安量=「目標量も定められています。「目標量」は、個人の身体活動レベル、性別、年齢に応じて区分されており、それぞれ条件に合わせた適切なタンパク質摂取量が示されています。

たんぱく質の食事摂取基準(目標量:g/日)

男性 女性
身体活動レベル I II III I II III
1〜2歳 31~48 29~45
3〜5歳 42~65 39~60
6〜7歳 44~68 49~75 55~85 41~63 46~70 52~80
8〜9歳 52~80 60~93 67~103 47~73 55~85 62~95
10〜11歳 63~98 72~110 80~123 60~93 68~105 76~118
12〜14歳 75~115 85~130 94~145 68~105 78~120 86~133
15〜17歳 81~125 91~140 102~158 67~103 75~115 83~128
18〜29歳 75~115 86~133 99~153 57~88 65~100 75~115
30〜49歳 75~115 88~135 99~153 57~88 67~103 76~118
50〜64歳 77~110 91~130 103~148 58~83 68~98 79~113
65〜74歳 77~103 90~120 103~138 58~78 69~93 79~105
75歳以上 68~90 79~105 53~70 62~83

【身体活動レベルの区分詳細】
レベル Ⅰ
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心。
レベル Ⅱ
座位中心の仕事だが、移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等を含む。
レベル Ⅲ
移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣がある。

出典元:日本医師会ホームページ「健康の森」

ここまでの内容をまとめると、タンパク質の摂取目安量は「推奨量」を満たしたうえで、個々の健康状態や生活スタイルに応じた「目標量」を満たしていくのが理想です。

ただし、タンパク質だけを摂取していてもアミノ酸への分解や再合成を助けるビタミン群などが不足してると、効率よく体内で活かせません。タンパク質の摂取量に囚われないよう、そのほかの栄養素を意識したバランスの良い食事をこころがけましょう。

以降では年代別の詳細をまとめています。

年代別:タンパク質の推奨量と目標量

成人(18~64歳)

成人(18~64歳)の1日におけるタンパク質の「推奨量」と「目標量」は以下のとおりです。

男性 女性
体重 推奨量 (g/日)
40kg 36
50kg 45
60kg 54
70kg 63
80kg 72
90kg 81
100kg 90
年齢 目標量 (g/日)
18〜29歳 75~153 57~115
30〜49歳 75~153 57~118
50〜64歳 77~148 58~113

※推奨量は体重に参照値0.72(g/kg 体重/日)と推奨量算定係数1.25を掛けた数値。
※目標量は身体レベルⅠ~Ⅲの範囲すべての値。

食事例(タンパク質の摂取量の合計:約38.8g)

  • 鶏むね肉・皮なし(100g/約0.4枚)で約38.8g

サラダチキンの主要な原料である鶏むね肉(皮なし)は、脂質が少なく、100gあたり約38.8gのタンパク質を含んでいます。鶏むね肉1枚あたりの重量は約250~350g。鶏むね肉1枚で約97~135.8gのタンパク質を摂取できます。

高齢者(65歳以上)

高齢者(65歳以上)の1日におけるタンパク質の「推奨量」と「目標量」は以下のとおりです。

男性 女性
体重 推奨量 (g/日)
40kg 43
50kg 53
60kg 64
70kg 74
80kg 85
90kg 96
100kg 106
年齢 目標量 (g/日)
65〜74歳 77~138 58~105
75歳以上 68~105 53~83

※推奨量は体重に参照値0.72(g/kg 体重/日)と推奨量算定係数1.25を掛けた数値。
※目標量は身体レベルⅠ~Ⅲの範囲すべての値。

食事例(タンパク質の摂取量の合計:約48.6g)

  • ごまサバ(約100g/1切れ)で約31.1g
  • 納豆(約50g/1パック)で約8.3g
  • 白米(約150g/お茶碗1杯)で約9.15g

上記のように、魚類・豆類・炭水化物を組み合わせると、1食分で合計48.6g前後のタンパク質を摂取できます。高齢者の場合、一度に食べきれる量が減少しやすいため、さまざまな食材を組み合わせながらバランスよく摂取していくのがおすすめです。

妊婦・授乳婦

妊婦・授乳婦の1日におけるタンパク質の「推奨量」は以下のとおりです。「目標量」は十分なデータがないことから、非妊婦・非授乳婦と同じ値とします。

体重 初期
(+0g/日)
中期
(+5g/日)
後期
(+20g/日)
授乳期
(+15g/日)
40kg 36 41 56 56
50kg 45 50 65 65
60kg 54 59 74 74
70kg 63 68 83 83
80kg 72 77 92 92
90kg 81 86 101 101
100kg 90 95 110 110

※上記は成人の「推奨量」に()内の付加量を加算した値。

食事例(タンパク質の摂取量の合計:約32.2g)

  • だし巻き卵(約50g)で約5.5g
  • 焼き鮭(約80g/1切れ)で約22.5g
  • 玄米(約150g/お茶碗1杯)で約4.2g

上記の食材を組み合わせると、1食あたり32.2gのタンパク質を摂取できます。ただし、妊娠中や授乳中は体調の変化により食べられないメニューが増えやすいため、無理のない範囲で食事からタンパク質を摂取していくのがおすすめです。

小児(1~17歳)

小児(1~17歳)の1日におけるタンパク質の「推奨量」と「目標量」は以下のとおりです。

男子 女子
推奨量
(g/日)
目標量
(g/日)
推奨量
(g/日)
目標量
(g/日)
1〜2歳 16.1 31~48 15.6 29~45
3〜5歳 22.3 42~65 21.8 39~60
6〜7歳 30.1 44~85 29.3 41~80
8〜9歳 37.5 52~103 36.7 47~95
10〜11歳 45.3 63~123 47 60~118
12〜14歳 57.3 75~145 53.6 68~133
15〜17歳 61.4 81~158 51.8 67~128

※目標量は身体レベルⅠ~Ⅲの範囲すべての値。

タンパク質の吸収率と筋トレ・ダイエットとの関係

たんぱく質と筋トレ・ダイエットのイメージ画像

タンパク質は体内でどのくらい吸収されるのか

タンパク質には、筋肉合成率の高い「動物性(肉・魚・乳製品など)」と筋肉減少を抑制する「植物性(豆類・穀物類など)」があります(※1)。体内での消化吸収率はそれぞれ異なり、動物性タンパク質が97%、植物性タンパク質が84%と言われています(※2)。

動物性タンパク質と植物性タンパク質の図解

消化吸収率が高いほど筋肉も効率よく作られていきますが、動物性タンパク質だけを積極的に摂取するのは危険です。

動物性タンパク質に偏った食事は心疾患、植物性タンパク質に偏った食事は脳血管疾患と、どちらもバランスが崩れることで病気のリスク&死因が変わるというデータもあります。(※1)。動物性タンパク質と動物性タンパク質は一緒にバランスよく摂取しましょう。

タンパク質を摂取すれば筋肉が増える&痩せるのか

医薬基盤・健康・栄養研究所国立健康・栄養研究所身体活動研究部と「株式会社明治」との共同研究(大規模メタアナリシス)の結果、タンパク質量を増やすと筋肉量が増えることが明らかになりました。

実際に、1日の総たんぱく質摂取量が体重1kg当たり1.3g未満の人が、1日に体重1kg当たり0.1gのタンパク質量を毎日増やしたところ、2~3カ月で筋肉量が平均390g増加したとのこと(※3)。筋トレを組み合わせれば、より効率的な筋力アップが望めると言われています。

大規模メタアナリシスの研究結果データをもとに作成した表

出典元:医薬基盤・健康・栄養研究所国立健康・栄養研究所身体活動研究部との共同研究結果(株式会社 明治)

筋肉は基礎代謝の約20%を担っているほか、アミノ酸に分解・利用・排出されるタンパク質は脂肪になりにくい性質をもっています。むやみにタンパク質を摂取するとカロリーオーバーのリスクはありますが、適切な量と運動を組み合わせれば、より効率的な痩せやすい体質変化を期待できます。(※2)。

※1 出典元:森永製菓 プロテイン公式サイト
※2 出典元:イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! たんぱく質のしくみ(2021年)
※3 出典元:株式会社 明治 公式サイト

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タンパク質が多い食事の効果的な摂取方法と食べ合わせ

タンパク質と食事のイメージ画像

タンパク質を摂取するときのコツ

  • ビタミン・ミネラルと一緒に摂取する
  • アミノ酸スコアで良質なタンパク質を見極める

タンパク質を摂取する際は代謝を助けるビタミンB群(例:豚肉・マグロ)や、合成をサポートするビタミンD(例:きのこ類・酒)や亜鉛(例:あさり・レバー)などを意識しながら取り入れるのがおすすめ(※2)。

ほかにも良質なタンパク質を効率よく摂取するために、BCAAを含む全9種の必須アミノ酸のバランスを評価した「アミノ酸スコア」も活用してみてください。アミノ酸スコア(DIAAS)が100に近いほど、必須アミノ酸がバランスよく含まれた良質なタンパク質と判断できます。

※2 出典元:イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! たんぱく質のしくみ(2021年)

タンパク質を摂取するときの注意点

タンパク質を摂取するときは、下記3つの点に注意しましょう。

タンパク質摂取時の注意点3つ

  • 妊娠中の女性は妊娠週期で摂取量が変化する
  • 腎臓病などの食事には低タンパク質&制限食
  • プロテイン(サプリメント)だけに頼るのはおすすめできない

妊娠中の女性は摂取量が妊娠週期で変化する

妊娠中をイメージする画像

日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると妊娠中は、体カリウムの増加量や体重増加量を加味したタンパク質量を摂取する必要があります。妊娠初期は非妊婦と同じ値(+0 g/日)ですが、妊娠中期は+5 g/日、妊娠後期で+20 g/日の付加量(推奨量)が必要です。

1980~1990年代におこなわれたイギリスの研究結果によると、妊娠中のタンパク質不足は、赤ちゃんの低体重や将来的に小児肥満・サルコペニア肥満などのリスクを高める可能性があるとされています。妊娠中の女性は特に、低栄養状態に陥らないようにタンパク質を含む栄養バランスの良い食事を意識しましょう(※2)。

※2 出典元:イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! たんぱく質のしくみ(2021年)

腎臓病などの食事には低タンパク質&制限食

腎臓病(腎不全)などを患っている場合は、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の推奨量・目標量に関係なく、タンパク質の制限(低たんぱく食)を意識した食事管理が必要です。

タンパク質の摂取量は標準体重1kgあたり0.6~0.8gで制限されますが、尿たんぱく排泄量などの影響で制限量に個人差があります。必ず担当医の指示に従って取り組みましょう。

※4 出典元:JAとりで総合医療センター

プロテイン(サプリメント)だけに頼るのはおすすめできない

プロテインをイメージした画像

タンパク質(アミノ酸含む)を補うプロテインやサプリメントは、食事から摂取する場合と比べて消化・吸収までの時間も短く、カロリーを抑えながら良質なタンパク質を取り入れるのに有効的です。

「味の素株式会社」の見解によると、食事から摂取したタンパク質は分解から吸収されるまで3~4時間かかるのに対し、サプリメントなどでアミノ酸をそのまま摂取すると30分ほどで吸収されると言われています。

しかし”プロテインだけ”や”サプリメントだけ”の摂取方法に関する明確な有効データは少なく、人工的な栄養素の摂取に警告を鳴らす医師もいます。

タンパク質は、消化・吸収の働きを促す食事からの摂取を基本としながら、不足分をプロテインやサプリメントで補う使い方がおすすめです。

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タンパク質を食事で手軽に摂取するなら宅食サービス!

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食事から手軽にタンパク質を摂取したい場合は、管理栄養士が監修している下記の宅配弁当・宅食サービスを活用するのがおすすめです。

宅配弁当なら電子レンジで温める&置き換えるだけでOK! 難しい計算をしなくても、好きな献立・メニューを選ぶだけで理想的なタンパク質量を調節できます。

ミールキットに関しては、用意される食材によってたんぱく質が変動するため、サービスごとに確認が必要です。

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高たんぱく質の食事が作れるおすすめ料理レシピ動画

材料があれば今日からでもサクッと作れる「高たんぱく質×簡単レシピ」のおすすめ動画を3つ紹介します。

高タンパク質&低脂肪の最強きんにく飯(なかやまきんに君)

全6種類の食材(ささみ・もやし・しめじ・大葉・梅干し・刻みねぎ)を使った、電子レンジで作る蒸し鶏のサラダレシピです。

パサパサとした食感が苦手な人でも、しっとり柔らかなささみが食べられるコツが紹介されています。レシピの詳細が気になる人は、芸人・ボディビルダーとして活躍する「なかやまきんに君」の公式YouTubeを参考にしてみてください。

鶏むね肉を使った3品のアレンジレシピ!(ギャル曾根)

ギャル曾根さんの公式YouTubeでは、鶏むね肉だけを使った「チャーシュー」「サラダチキン」「甘辛揚げ」の計3品のレシピをまとめてチェックできます。どれも作り置きができるため、1本の動画でまとめて高たんぱく食を作りたい人におすすめです。

おうちで簡単!「高タンパク食材」のレシピ 3選(クラシル)

鶏肉以外の高たんぱくレシピを探している人には、kurashiru [クラシル] のYouTube公式チャンネルで配信されている「高たんぱく質 3選」の動画レシピがおすすめです。

鶏もも肉で作る塩チャーシューや、味がしみ込んだ豆腐ステーキ、さばの水煮缶を使った和風トマト煮込みのレシピを確認できます。すべて電子レンジまたはフライパン1つで調理できるため、後片付けの手間も減らせます。

タンパク質に関連するよくある質問

タンパク質が一番多い食べ物は何?
タンパク質の含有量がもっとも多い食べ物は、「豚肉のゼラチン(100gあたり87.6g)」です。「乾燥卵白(100gあたり86.5g)」「ふかひれ(100gあたり83.9g)」もタンパク質が多い食材として上位5にランクインしています。

ただし、いずれも100g摂取するには現実味のない食材ばかり。タンパク質の含有量が多い身近な食材は当記事内の「タンパク質の含有量が多い身近な食品一覧」を参考にしてみてください。
食事でタンパク質を摂取したら吸収にどれくらいの時間がかかる?
食事から摂取したタンパク質の吸収時間は、おおよそ3~4時間かかると言われています。
タンパク質が足りていないサインは? 不足するとどうなる?
タンパク質が不足すると、顔周りや髪の毛、爪などにサインが現れます。一概には言えませんが、以下のような症状がある場合は、タンパク質が不足している恐れがあるので注意しましょう。

・顔色がわるい
・顔のたるみ、しわが目立つ
・むくみやすい、冷え性
・髪がパサパサ、枝毛、切れげが多い
・肩こりがひどい
・爪がすぐ割れる、縦筋がある など
タンパク質の摂りすぎサインは? 過剰摂取するとどうなる?
日本人の食事摂取基準(2020年版)」によれば、腎機能への影響は懸念されているものの、健康状態の良い人における明確な根拠がないため、「これ以上摂取すると危険」といった耐用上原量は設けられていません。つまり極端に多く摂取しない限り、タンパク質において過剰摂取を心配する必要性は低く、むしろ不足していないか意識するほうが大切であると言われています。

しかしタンパク質を取りすぎると、肝臓や腎臓への負担が大きくなることで倦怠感や疲労の蓄積を感じるやすくなるとの情報もあります。(出典元:朝日新聞
動物性タンパク質と植物性タンパク質の違いは?
動物性タンパク質と植物性タンパク質には、消化吸収率と必須アミノ酸のバランスに大きな違いがあります。動物性タンパク質とは、肉・魚・乳製品などに含まれたタンパク質を言い、植物性タンパク質は、豆類や穀物類から摂取できるタンパク質を指しています。どちらか一方ではなく、いずれもバランスよく摂取することが大切です。

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